株式会社Rinの代表として、コーチングを通じて多くの人の成長を支援している鶴田洋(ヨウ)さん。しかし、そのキャリアは決して順風満帆ではありませんでした。かつては3ヶ月ごとに仕事を変えるフリーター生活。そこから大手企業で成果を上げ、今では人の可能性と向き合うコーチングの道へ進んでいます。ヨウさんはなぜこの仕事を選んだのか。ご自身の人生の転機と、コーチングにかける思いをお聞きしました。
フリーター時代と、がむしゃらに働いた会社員時代

学生生活を終えた頃の僕は、将来のことを深く考えず、仕事を転々とするフリーターでした。本屋や郵便配達、宅配の仕分け、漫画喫茶の店員、スーパーの試食販売など、さまざまな仕事をしていましたが、どれも長続きせず、3ヶ月ほどで辞めてしまう生活でした。
今思うと、当時は自己肯定感がかなり低かったんだと思います。未来のこともあまり考えず、「飽きたら辞めればいい」という感覚で仕事を変えていました。
そんな中、唯一興味を持てたのがパソコンでした。新しい技術に触れるのが面白くて「これなら続けられるかもしれない」と思い、パソコンショップに就職しました。
ただ当時の職場は労働環境が厳しく、長時間働き続ける生活が続きました。それでも「こんな自分を拾ってくれた」という思いがあり、必死に働いていました。しかし次第に心身ともに限界を感じ、職場を離れることになりました。
その後、失業保険を受け取りながら、自分は何がしたいのかを考える時間を持つようになりました。
「会社に命を預けている」危機感と心身の限界を感じて始めた副業
自分は何がしたいのかを改めて考えたとき、接客業を通じて人と対話することが好きなんだと思いました。そこで、接客の仕事ができる大手家電量販店に契約社員として入社しました。
入社後は結果を出せるようになり、正社員登用を経て、さまざまな売り場や新規事業に関わるようになりました。リフォーム部門の立ち上げにも携わり、数字でも成果を出して、本部のスーパーバイザーを任されるまでになったんです。
傍から見れば順調でしたが、実際は仕事に追われる毎日でした。勤務時間を自分で調整できる立場だったこともあり、気づけば夜遅くまで働く生活が続いていました。真面目な性格もあって、仕事をセーブすることができなかったんです。夜中の2時まで働いて、朝6時には現場へ向かうような日々が続き、そうした生活の中で心も少しずつ疲れ、鬱のような状態になっていきました。
そんなときに頭に浮かんだのが、アニメ『鬼滅の刃』の「生殺与奪の権利を人に預けるな」という言葉でした。このまま会社に人生を預けていていいのか。そうした危機感が、自分の働き方や生き方を見直す大きなきっかけになりました。
「会社に依存しない力を、自分で手に入れなければならない」
その一心で副業を始め、ブログやコミュニティ運営などに取り組む中で、収入も大きく伸び、しっかり結果が出るようになっていきました。会社に依存しない働き方を、自分の力で形にできた時期だったと思います。
稼げるようになっても消えなかったブロックとコーチングとの出会い
副業で収益が上がり、本業の残業もゼロにしたことで、経済的にも時間的にも余裕が生まれました。しかし、ここでまた別の問題に直面しました。お金はあるのに、「お金を使う」という行為そのものが恐くてできなかったんです。
僕は幼少期の家庭環境から「お金は使わず貯めるべきもの」と思い込んでいました。そんな自分をどう変えればいいのか、答えを探していたときに出会ったのがコーチングでした。
もともと僕は内省することが多く、自分で腑に落ちないと進めないタイプです。だからこそ、コーチングの考え方も表面的に理解するだけではなく、自分の中で納得できるレベルまで落とし込みたいと思い、コーチングアカデミーに通うことにしました。
アカデミーに通ったときの体験で印象に残る出来事がありました。地方から東京のセミナーに通っていたんですが、ホテル代を恐れて深夜バスやカプセルホテルに泊まっていました。そんなとき、ふと思ったんです。「使わないお金を抱えているだけで、本当に自分がやりたいことを出来ていないんじゃないか」と。
コーチングを通じて、自分の中の思い込みに気づいた僕は、そのバイアスを壊すための行動として、思い切って高級ホテルに泊まってみることにしました。すると、閉ざされていた視界が一気に広がるような感覚がありました。落ち着いた場所で時間を有意義に使うことができ、それまで当たり前だと思っていた価値観が少しずつ揺らいでいったんです。
その経験をきっかけに、あれほど強かった「お金は使ってはいけない」という思い込みが、少しづつ外れていきました。「稼ぐこと」と「幸せを感じること」は別なんだと理解できた瞬間、世界の色が変わったように感じましたね。行動力が一気に高まり、人生の楽しみ方が根本から変わっていきました。
自分の強みを活かし、人の幸せに貢献したい
僕自身がコーチングを通してバイアスを外し、人生が変わる体験をしたことで、これは多くの人に価値があると確信しました。人にはそれぞれ、必ずその人だけの強みや才能があります。過去の環境からくる「思い込みという蓋」で、自分の力を閉じ込めているだけで、それを外すと自身の本当の力でどんどん成長していけるんです。
そして、コーチングは僕自身の強みを活かせる仕事でもありました。僕の資質は、クリフトンストレングスでいうと「内省」が1位、「学習欲」が2位なんです。自分で言語化したり、内容を理解したりする力が強く、対話の力を活かして相手の内面を引き出すことも得意。いわゆる「好きで続けられること」であり、これをやるために生まれてきたと思えるくらい、僕に向いている仕事だと感じています。
僕が提供するコーチングの最大の特徴は、体系化された6ヶ月のカリキュラムがあることです。単なる対話ではなく、クライアントの人生を根本から変えることを目的としています。
- 自己受容:外部の価値観を外し、自分を認めるためのワークを継続してもらいます。自己否定の状態では、何をしても辛いだけです。
- ゴールの設定:仕事だけでなく、人間関係、家庭環境など人生全体の最高の状態を明確化します。仕事だけが良くなって、他が変わらないということはあり得ないからです。
- 具体的な行動施策:ゴールに向かうための具体的な階段を一緒に作り、継続的に動けるよう壁打ちを重ねます。
この体系化された流れで、バイアスを外すことからゴール設定、そして行動の習慣化までをサポートします。
コーチングを通して気づいた、最も大切なのは「自己受容」
コーチングを通じて多くのクライアントの人生が変わるのを見てきましたが、目標達成以前に、成果を出すために最も重要だと気づいたのは、自分を認めること(自己受容)です。
自分のことを嫌いな状態、つまり自己否定の状態のままゴールを設定しても、心のモヤモヤが外れず、行動に移せません。まずは自分の欠点も含めて「それでもいいんだ」と心から受け入れることが、すべてのスタートラインになります。
そして、自己受容のさらに上にあるのが環境の受容です。
人は生まれるとき、何も持たずにこの世界にやってきます。そして人生の終わりには、どれだけお金や地位を得ていても、それを持ったままこの世を去ることはできません。
実際に、コーチングを通して生活や働き方が変わったクライアントさんもいます。たとえば、フリーランスのライター・編集者として活動し、仕事ではしっかり結果を出していたものの、「忙しいだけで幸せを感じられない」と悩んでいた方がいました。コーチングを通して自分の価値観を整理していく中で、その方は思考や感情を言葉にして整理するジャーナリングの習慣を大切にするようになったそうです。現在は岡山と東京の2拠点で生活しながら、ジャーナル会を開催するなど、書くことを通して人とつながる活動を広げています。以前とは違い、今はとてもいきいきと毎日を過ごされているようです。
誰もが本来持っている自分の力を、思い込みという蓋で閉じ込めているだけ。その蓋を外し、本来の自分を取り戻すサポートをすることが僕の役割だと感じています。
「人の人生を変える」覚悟と今後の展望
コーチングは人の人生に関わる重要な役割を担う仕事です。だから、僕も本気で向き合っています。
これからコーチングを受けたいと思っている方へ、いちばん僕から伝えたいメッセージは「覚悟のない人は来なくていい」ということです。
変えてもらおうと思っている人を、僕が変えることはできません。自分で変えるという覚悟を決めた人だけが、人生の価値を掴むことができるんです。その覚悟がある人には僕も全力で向き合い、必ず価値を出すつもりです。
僕のビジョンは「全ての人が、自分の人生へ」と掲げている通り、関わる人の価値観が変わり、行動が変わり、より良い人生に変わっていくこと。それが僕の生きている価値のひとつだと思っています。
今後、特に力を入れていきたいのが学生への支援です。現在、新卒社員の約3割が3年以内に離職するという社会課題があります。これは、多くの場合「自分がどう生きたいか」という自分軸ではなく、親や学校、世間といった外部の影響で進路を選んでしまっていることが原因の1つです。
社会に出て、環境からの価値観にがんじがらめになる前に、「自己受容」と「自分だけのゴール設定」のすべを伝えたい。講演会や非常勤講師といった活動を通じ、「自分の人生を主体的に生きるための教育」を組み込んでいくことが、僕の使命だと考えています。
また、これまでの経験とコーチングのノウハウをまとめた書籍を来年中に出版すること、そして講演会の活動を広げることも目標にしています。
本気で人生を変えたいと願うあなたの覚悟に、僕は全力で応えます。一緒に、あなただけの「最高の人生」を目指しましょう。
鶴田洋(ヨウ)さん
株式会社Rinの代表として、コーチングやAI活用セミナーを通じて「誰もが自分らしく輝ける社会」を目指して活動するヨウさんの詳細は、公式サイトをご覧ください。


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